日本のニュースでも大きく取り上げられる自動車のリコール問題。リコール対象となるパーツによっては人命に影響するため迅速な回収作業が必須となっています。また自動車一台を製造するためには約3万ものパーツが必要と言われますが、中国国内に拠点を構える日系企業では中国向け日本向けにラジエーターやマフラーやプラグなど数多くの自動車パーツの製造が行われ、各製品の個体管理をどのように実現してトレース管理に活用するのかが重要になっています。

ここでは鉄製やダンボール、プラスチック段ボールの通い箱に自動車部品を梱包して出荷を行う最終工程の流れを元に第一段階のトレースとして比較的導入が行いやすい出荷に関するトレーサビリティーシステムのご紹介をしたいと思います。

自動車パーツの最終工程に導入する出荷ラベルトレースシステム

最終工程の前段階で自動車部品を個体認識できるようにQRコード付属のラベルを発行して本体に取り付けます。対象となる部品によってはラベルではなく、レーザマーカよって刻印することもあります。個体認識の情報を取り付けたあとは最終工程と検品作業を行い良品については箱入れし良品の個体情報をスキャンします。

通い箱の入数は部品によって基本的に決められているので特定数の部品をスキャンすると自動的に外装ラベルを発行し、通い箱にラベルを貼り付けて出荷します。ラベル発行については部品別の入数設定や自動発行、手動発行など業務運用に合わせて開発が可能です。

外装ラベルにはQRコードを印刷しますが、このQRコード内には各個体認識のQRコード情報を紐付けして印刷することで、外装ラベルと各個体認識情報を紐付けた管理が可能となります。
外装ラベルや出荷ラベルの作成方法に関しては「出荷からトレース管理を始めよう。業界別の出荷ラベルフォーマット紹介」をご覧ください。

個体認識のデータ、スキャンをしたデータ、外装ラベル発行データはそれぞれシステム内に保存していますので、データを社内管理向け、出荷先への提出データとして利用することも可能です。

お客様の運用方法によっては外装ラベルの発行の有無、各部品の通い箱への入り数の管理設定など要求が異なりますので、トレーサビリティーシステムを導入する場合は、お客様の要望をヒアリングしまして開発導入にあたっております。

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